ブレーキオイルは2年ごとに交換する必要ある?交換しないとどうなる?

消耗品・交換時期

ブレーキオイル(ブレーキフルード)は、ブレーキペダルを踏んだ力をブレーキへ伝える大切な液体です。

車検や点検の見積もりで、

「ブレーキオイル交換をおすすめします。」

と言われたことがある人も多いと思います。

しかし、

  • 本当に2年ごとに交換する必要があるの?
  • 色がきれいなら交換しなくてもいい?
  • 車検に通るなら交換しなくてもいいのでは?

と疑問に思う人もいるでしょう。

この記事では、メーカーの考え方や一般的な整備業界の考え方、そして20年以上整備をしてきた私の経験を交えながら、ブレーキオイル交換について分かりやすく解説します。


ブレーキオイルとブレーキフルードは同じもの?

「ブレーキオイル」と「ブレーキフルード」は、基本的に同じものです。

整備工場では「ブレーキフルード」と呼ぶことが多いですが、お客さんとの会話では「ブレーキオイル」という言い方もよく使われています。

この記事では、分かりやすさを優先して「ブレーキオイル」と表記します。


ブレーキオイルの交換時期は?

多くのメーカーでは、2年ごとの交換を推奨しています。

ブレーキフルードは空気中の水分を少しずつ吸収する性質(吸湿性)があるため、時間の経過とともに交換が必要と考えられています。

整備業界でも、車検ごと(2年ごと)の交換をすすめる整備工場が多いでしょう。

私も基本的には車検ごとの交換をおすすめしています。

「まだ使えそうだから今回は見送りましょう」というより、

ブレーキは命を預ける部分なので、定期的に交換する部品

という考え方です。


色がきれいなら交換しなくてもいい?

色だけで交換時期を判断することはできません。

例えば、私の経験では、

トヨタ車は何年使用しても比較的きれいな色のままのことがあります。

一方で、ホンダ車は比較的早い段階で黒っぽく見えることがあります。

つまり、

色がきれい=交換不要

色が黒い=すぐ故障する

というわけではありません。

私は色だけでは判断せず、使用年数を基準に交換をおすすめしています。


ブレーキオイルを交換しないと故障する?

ここは誤解されやすいところです。

メーカーでは、ブレーキフルードは吸湿性があり、水分を含むことで性能へ影響する可能性があるため、定期交換を推奨しています。

一般的にも、水分が増えることでブレーキ性能や内部部品へ影響する可能性があると考えられています。

ただし、私自身20年以上整備をしてきた経験では、

「ブレーキオイルを交換していなかったことだけが原因」と断定できる故障は経験していません。

反対に、車検ごとに交換していても、キャリパーやホイールシリンダーに錆や固着が出る車はあります。

逆に、長期間交換していないような車でも、大きなトラブルなく走っている車を見ることもあります。

そのため、

交換すれば絶対に故障しない、交換しなければ必ず故障するとは言えません。

それでも、ブレーキは安全に関わる重要な部分です。

メーカーでも定期交換を推奨していることから、私は車検ごとの交換をおすすめしています。


ブレーキオイルを交換しなくても車検に通る?

ブレーキオイルが汚れているだけでは、それだけを理由に車検へ不合格になるわけではありません。

ブレーキの制動力やフルード漏れなどに問題がなければ、交換していなくても車検に通ることがあります。

ただし、

車検に通ることと、交換したほうがよいことは別です。

車検は、その時点で保安基準に適合しているかを確認する制度です。

ブレーキオイル交換は、車検に合格するためというよりも、安全に乗り続けるための予防整備と考えたほうがよいでしょう。


ブレーキオイル交換で違いは体感できる?

ブレーキオイルを交換すると、ブレーキペダルの感触が変わったと感じる人もいます。

しかし、私の経験では、

正常な状態の車であれば、交換後に大きな違いを体感することはほとんどありません。

実際、お客さんから

「交換したらすごく変わった!」

と言われた経験もほとんどありません。

もちろん、長期間交換していなかった車や、ブレーキ配管内に空気が混入していた車では、ペダルの感触が変わる可能性はあります。

ただ、通常の定期交換では、体感できないことのほうが多いと思います。

ブレーキオイル交換は、ブレーキの効きを劇的に変えるためではなく、性能を維持するための予防整備と考えています。


ブレーキオイルはどうやって交換する?

ブレーキオイル交換では、リザーバータンクの中だけを入れ替えるわけではありません。

通常は、4輪すべてのブレーキから古いブレーキフルードを抜き、新しいフルードへ入れ替えます。

私の勤務先では、車検と同時であれば15分程度で終わることも多い作業です。

また、ハイブリッド車や電子制御ブレーキを採用している車では、専用の作業手順が必要になる場合があります。

ブレーキは安全に関わる重要な部分なので、その車種に対応できる整備工場へ依頼することをおすすめします。


ブレーキオイル交換の費用は?

交換費用は、整備工場や車種によって異なります。

私の勤務先では、車検と同時の場合、

工賃は税別2,500〜3,000円程度です。

一方で、車検整備料に含まれている整備工場もあります。

見積もりを見るときは、

  • ブレーキフルード代
  • 交換工賃
  • 車検整備料に含まれているか

を確認すると分かりやすいでしょう。

まとめ

ブレーキオイル(ブレーキフルード)は、多くのメーカーで2年ごとの交換が推奨されている消耗品です。

色だけでは交換時期を判断できないため、私は使用年数を基準に、車検ごとの交換をおすすめしています。

私自身、20年以上整備をしてきましたが、

「ブレーキオイルを交換しなかったことだけが原因」

と断定できる故障は経験していません。

一方で、定期交換していても、キャリパーやホイールシリンダーに錆や固着が出る車はあります。

そのため、

交換すれば絶対に故障しない

交換しなければ必ず故障する

とは言えません。

それでも、ブレーキは安全に関わる重要な部分です。

メーカーが定期交換を推奨していることも踏まえて、私は車検ごとの交換をおすすめしています。

車検に通るかどうかだけでなく、安心して乗り続けるための予防整備として考えるとよいでしょう。

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